\JWU PR アンバサダー/ 社会で活躍されている卒業生インタビュー第2弾!
2025.02.03
日本女子大学では、さまざまな分野で活躍されている卒業生がいらっしゃいます。そこで、今年度も5回にわたり、「社会で活躍されている卒業生インタビュー」をお届けします。本企画では、私たちがインタビューを通して日本女子大学で学ぶ意義や、卒業後の社会での活躍を深堀りしていきます。いまのお仕事内容から、大学時代でしかできない学びや経験、学生の時にしておいた方が良いことまで、ここでしか聞くことのできない貴重なお話を伺いました。
第2回は、本学家政学部食物学科管理栄養士専攻(※1)を2021年に卒業され、現在サントリー株式会社千葉支社にお勤めの肥土夏実さんに、JWU PR アンバサダーのR.N、M.Y、Y.Mの3名がお話を伺いました。
(※1)家政学部食物学科は、2025年4月から「食科学部」として新たにスタートします。これに伴い、「食物学科食物学専攻」を基にした「食科学科」と、「食物学科管理栄養士専攻」を基にした「栄養学科」が設置されます。
—— 現在のお仕事について教えてください。
肥土さん:サントリー株式会社の千葉支社に所属し、お酒の家庭用営業をしています。具体的には、スーパーやドラッグストアのお酒のバイヤーの方と商談し、新商品の提案などをしています。営業のお仕事は、数字が紐づいてくるものなので、商談して採用された商品が各店舗まで送り届けられて、目立つような店頭ができたときにやりがいを感じます。また、定期的に営業活動や予算に対する伸び率を競う社内コンペが開催され、活動に対して表彰していただける機会があります。表彰されると普段はできないような特別な体験をすることができ、業務のモチベーションに繋がっています。直近だと、首都圏の20人が選ばれるコンペで、食品メーカー×サントリーのコラボ店頭化という事例で表彰していただきました。表彰の特典として、半分勉強、半分ご褒美のような形で自社や他社の酒のものづくり工場、例えば蒸溜所や日本酒の酒蔵、ビール工場などに足を運び、見学しました。営業は普段オフィスにいることが多いので、ものづくりをしている現場の声を直接聞くことができ、貴重な経験になりました。さらに、普段業務で接することのない優秀な先輩方とご一緒できたことも素敵なご縁に恵まれた良い経験でした。
—— 今のお仕事を選んだきっかけは何ですか?
肥土さん:もともと小学生の頃からお菓子作りが好きで、自分で食べることよりも、友人や家族に振る舞って喜んでもらうほうが好きでした。そこからものづくりをするメーカーに興味を持ちました。大学入学後も意思は変わらず、管理栄養士専攻を選び、飲食に関わるものづくりのメーカーに絞って就職活動をしました。
—— 就職活動において、大切にしたことは何ですか?
肥土さん:給与や福利厚生はもちろん考慮しましたが、最後の決め手はやはりOG?OB訪問で会社の方と接する中で垣間見える「人柄」でした。その点、サントリーの方はすごく明るく、OG訪問させていただいた後も、応援してくださったり、就職活動での不安があれば相談に乗ってくださったりしたことは大きかったです。仕事はどの会社でもどの部署でも大変なことに変わりはないと思いますが、どの方にお話を聞いても、ネガティブなことを一切言わず、サントリーの「やってみなはれ」精神が根付いているため、失敗しても後ろ向きにはならず、その失敗を糧に前向きに仕事に取り組んでいる印象でした。実際に入社した後も、「失敗してもいいからやってみな」「失敗したらなぜ失敗したのかを考えて次に生かせば良い」と声をかけてもらえるので、積極的に挑戦できる環境が整っていると思います。だからこそ、次々と新しい商品が生まれるのだと感じています。
—— 今のお仕事で大切にしていることや、大学で学んだことがどのように生かされていますか?
肥土さん:仕事に対するモチベーションの維持を大切にしています。モチベーションを保つためには、後回しにしないことが大事だと思っていて、やるべきことに気づいたら少しでもいいので進めておく、何事も人に言われる前に先回りして行動することを意識しています。さらに、モチベーションを上げるために、積極的に他部署や社外の方との交流を持つことで、自分の価値観を取っ払うような新しい刺激をもらうことも大切にしています。これは、大学時代、競技ダンス部に所属していた頃から大切にしていることで、ダンスの上達のために色々な人の意見を取り入れ、実際にやってみて取捨選択を行うことがとても重要でした。試合や練習会などで他大学の方と交流して壁を作らずに積極的に行動したことは、仕事はもちろんプライベートも含めて今に繋がっています。
—— 競技ダンス部に所属されていたのですね。それでは、学生時代のお話に移ります。大学生活で印象的だった出来事、主体的に活動したことはありますか?
肥土さん:大学時代、東大競技ダンス部での活動を中心に生活していました。競技ダンスは大学で始める方がほとんどなので、自分の努力次第でいかようにもチャンスがある点に魅力を感じ、入部しました。日本女子大学内に留まらず、他大学の先輩、後輩、同期ともタテ?ヨコ?ナナメの関係がたくさんできたので、とても良い経験だったと思います。
—— 日本女子大学を志望し、管理栄養士専攻を選んだ理由は何ですか?
肥土さん:私は小学校から日本女子大学で、中、高、大と内部進学をしました。家政学部食物学科を選んだのは、先ほどもお話ししたように、調理の知識を深めたかったからです。中でも管理栄養士専攻は、将来のことも踏まえて国家資格を取れるカリキュラムに魅力を感じました。
—— 日本女子大学にはどんな人が多かった印象がありますか?
肥土さん:真面目で優しい人が多い印象です。私が在籍していた管理栄養士専攻は選択科目がほとんどない学科で、調理実習や実験などの授業が多く、みんなと顔を合わせて行動することが多かったです。そのため非常に仲が良く、一体感がありました。
—— 日本女子大学で良かったと思うところはありますか?
肥土さん:重い物は男性が持つ、リーダーには男性がなる、など社会には性別による無意識の役割分担がまだあるなかで、女性だけで率先して何でもやっていけたのが良かったと思います。また、大学の先輩方に社会で活躍しているロールモデルとなる方がたくさんいることはすごく素敵なことだと思います。そして、豊明小学校から16年間日本女子大学に通ってきて感じることは、何でも生徒が主体となり、チャレンジさせてくれる、「自学自動」(※2)の精神を身につけさせてくれる場所であったことです。それが、今勤務しているサントリーの「挑戦する」社風と重なる部分があると感じます。
※2「自学自動」…本学創立者成瀬仁蔵が唱えた「自ら考え、自ら学び、自ら行う」教育方針
—— 大学生のうちにやっておいた方がいいことはありますか?
肥土さん:時間がまだあるうちに、国内外の経験をたくさんしてほしいです。それこそ、アルバイトやサークルで自分の価値観とは異なる人と交流すること、旅行をすること、日本文化を学ぶことも良いと思います。海外の文化や人に触れることも、ぜひやってほしいことです。社会人になると、学生時代と比べて経済力はつきますが、自由な時間がなくなってしまうことはよくあることです。また、語学力があればあるほど人生のチャンスが広がると感じています。在学中はコロナ禍だったこともあり、旅行にはなかなか行けなかったのですが、海外の人と交流したい気持ちが強かったので、社会人になって仕事の合間を縫って海外旅行に行っています。
—— 後輩に向けてのメッセージをお願いします。
肥土さん:私は学生時代、常に夢中になってやりたいと思ったものにチャレンジしてきました。その精神は社会人になっても、人間力としても通用するものです。学生である以上、所属する学部の学問の知識を深めることや卒業をすることは必要最低限のことだと思いますが、それだけではなく、広い視野をもってアルバイトや部活動、趣味などにもぜひ没頭して、将来の自分の糧にしてほしいと思います。没頭した経験の中で出会った大切に思える人は、一生の仲になっていく人が多いと思いますし、今後自分に何かあったときに助けたり、助けられたりすると思います。そのことをどこか頭の片隅に置いておくだけでも、自分を俯瞰してどんな人生を送りたいのか考えるきっかけになるかもしれませんね。